どこにでもいる30代SEの学習ブログ

主にプログラミング関連の学習内容。読んだ本の感想や株式投資についても書いてます。

【読書】最新書籍で紹介されていた世界注目の企業

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<最新書籍で紹介されていた世界注目の企業>*1

2020年発売の書籍で紹介されていた世界注目の企業を紹介します。すでに世界で成功を収め今後も成長が見込める企業、今後急成長し市場破壊を起こすだろう企業が紹介されていました。

書籍で扱っていた全ての企業を紹介しているわけではありません。また、各企業については概要しか書いていません。詳細に興味がある方は、ぜひ書籍を購入するかご自分で調べてみてください。

中国

アリババ

最近、中国当局と揉めて話題になっているアリババです。知っている方も多いと思いますが、中国ECの超大手です。ECだけでなく様々な事業を持っているプラットフォーマーです。以下が主な事業です。

  • Alibaba.com (B2BのEC)
  • タオバオ (消費者向けEC)
  • アリペイ (キャッシュレス決済)
  • アリババクラウド
  • フーマー (スーパー)
  • 芝麻信用 (与信管理)*2

テンセント

メッセンジャーアプリ「WeChat」で有名な企業です。「WeChat」を基点として様々なサービスを提供しているプラットフォーマーなのはアリババと同じです。例えば、WeChatペイなどです。

アリババとの違いは、ゲーム事業で大きな収益を挙げていることです。テンセントミュージックという音楽サービスも展開しています。

NIO

電気自走車のメーカーで、中国で最も販売台数が多いのがNIOです。電気自動車自体よりも会員サービスが特徴的であり、NIO経済圏に顧客を引き込んでいます。会員サービスは、充電サービス、メンテナンス、ラウンジ・イベント、SNS・ECを提供しています。

電気自動車は充電に時間がかかりますが、電池パックそのものを交換するデリバリーサービスを提供しており、好評を得ています。また、ラウンジの提供やイベントの開催を、NIO専用のSNSで投稿してもらい、ポイントを貯めてグッズを買ってもらうことも行っています。

このように、NIOコミュニティでのコミュニケーションと購買を促し、ファンを獲得しています。

ZiRoom

若者向け賃貸サービスです。賃貸物件探し、生活サービス、旅行、コミュニティを提供しています。

生活サービスは管理費を上乗せすることで、定期的な清掃や家具の修理を提供しています。旅行は、中国国内で旅行する際にZiRoomの空き部屋に安価で宿泊できます。コミュニティでは、マンション内のイベントスペースを提供したり、近所のZiRoomユーザーのチャットグループを用意したりしています。

衆安保険

オンライン保険会社で、以下のような保険をOEMで提供しています。OEMなのでユーザー側に衆安保険の名前は出てこず、サービサーの名前で保険が販売されます。サービサーの保険を作りたいというニーズに応えるサービスです。

  • 飛行機遅延保険
  • 高温保険
  • 糖尿病保険
  • 返品運賃保険

イギリス

Digi.me

個人情報を一元管理するサービスを提供しています。SNSや財務管理サービス, スマートウォッチなどにより外部企業が保有している自分自身の個人データを、収集し一元管理できるようにしました。

これは個人情報管理に厳しい欧州、とくにイギリスならではのサービスと言えます。イギリスでは個人情報の活用を本人が選択できます。企業が保有している自身のデータにアクセスできるように政府主導で推進してきました。

エバーレッジャー

ダイヤモンドの産地や所有者の情報をブロックチェーンで電子台帳化するサービスを提供しています。電子化することで、産地の偽造や改ざん、詐欺を防げるようにしています。

ダイヤモンドの採掘は紛争地の貧困層によって行われるケースが増えていました。しかし、利益は貧困層と国に渡らず地元住民は貧乏なまま。産地は偽られ、紛争地のダイヤとは分からずに購入するのはよくあることでした。

東南アジア

Grab

ライドシェアサービス大手です。ライドシェアだけでなく「GrabPay」というキャッシュレス決済、デリバリーフードや食事のピックアップサービスも行っていますが、特に重要なのは金融サービスです。Grabで得たドライバーの情報から与信管理を行い、ドライバー向けの融資も行っています。

アメリ

Casper

マットレス直販を行うD2Cブランドです。商品の購入はオンラインのみ、100日間返品可能、美しい包装といった特徴がありますが、特筆すべきは質の高いブランディングです。

睡眠は人間のウェルネスを決める重要な要素と位置付け、ウェルネスをテーマにした雑誌を自社で発行したりポッドキャストを展開したりして、ファンを獲得しました。

インポッシブルフーズ

動物肉を使わない代替肉である「植物性パティ」を製造しており、既に15,000点以上のレストランで採用されています。2020年3月時点で総額10億2,800万ドルの資金調達規模です。

近年問題化している、人口増加による肉の消費量増加、畜産の道義上の問題と環境問題、健康被害の解決作として代替肉は強く期待されています。

ビヨンドミート

インポッシブルフーズと同様に植物性パティを製造しています。2020年12月時点で時価総額は70億ドルを超えています。

イニット, サイドシェフ, シェフリング

キッチンOSの代表的なプレーヤーです。

キッチンOSは、スマート調理家電をコントロールするソフトウェアです。例えば、スマホアプリからレシピを選択すると、調理家電がレシピ通りに調理するといったことが可能になります。

キッチンOSにより、今まで得られなかったユーザー個別の食に関するデータが得られます。GAFAがデータを活用して巨大企業にまで成長したことは誰もが知っていますが、それと同じことが食でも起こるのかと注目されています。

日本

グローバルモビリティサービス

東南アジアの車社会に貢献している企業で、車載IoTデバイス「MCCS」が有名です。MCCSには加速度センサーやGPSが付いており、搭載した車がどこにいるか、どのような運転がされたかを24時間把握できます。

新興国では車を購入するのにローンが組めず購入できない場合が多かったです。しかし、MCCSを搭載した車であれば与信審査に通りやすくなります。例えば、タクシー運転手をしたい若者の与信審査をする場合に、MCCS搭載車であれば運転手が安全に運転しているかを把握できます。もし、ローンの返済が滞ったり危険な運転を行ってれば、遠隔で車を動かせなくすることも可能です。

南アフリカ

ルムカニ

スラム向け火災報知器を開発・販売しています。スラムは木や段ボールなど燃えやすい資材で作られており、火災が発生すると瞬く間に燃え広がるという問題がありました。

ルムカニの火災報知器は安価に簡単に取り付けができます。また、火災報知器から住民の生活情報を収集し信用調査が行えるようになったことで、スラムの住民が火災保険に加入できるようになりました。

*1:Gerd AltmannによるPixabayからの画像

*2:正確にはアリババではなく、アリババ関連企業のアントフィナンシャルが運営しています