【政府統計】係長の給与は500人以上の企業だと3割増し [e-Stat(政府統計): 令和2年職種別民間給与実態調査(2)]
前回に引き続き「令和2年職種別民間給与実態調査」を見ていきます。今回は企業規模により給与がどれくらい変わるかに焦点を絞りました。
わかったこと
- 500人以上企業と100人未満企業とで、平社員の給与は2割前後違う
- 500人以上企業と100人未満企業とで、主任の給与は2〜3割違う
- 500人以上企業と100人未満企業とで、係長の給与は概ね3割違う
[1] 係員の給与
係員はいわゆる平社員です。一つ上の役職は主任です。
[1-1] 事務係員
「50人以上100人未満企業」の平均給与を基準に「100人以上500人未満企業」「500人以上企業」と平均給与を比較しました。
「100人以上500人未満企業」だと1割増し、「500人以上企業」だと2割増しという結果になりました。20代に比べると、30代以降の方が差大きくなっています。
[1-2] 技術係員
技術についても同様に、「100人以上500人未満企業」だと1割増し、「500人以上企業」だと2割増しという結果になっています。
[2] 主任
主任は定義が曖昧ですが、平社員よりも少し出来る人といった感じです。
[2-1] 事務主任
20代前半はデータ数が少なく比較できませんが、30代以降は比較可能です。
平社員(係員)よりも、企業規模による差が大きくなっています。「500人以上企業」だと2.5〜3割増しという結果になっています。「100人以上500人未満企業」は係員と大きな違いはありません。
[2-2] 技術主任
技術は事務と比べて、年齢によるバラつきがあります。大別すれば、「500人以上企業」だと2〜3割増し、「100人以上500人未満企業」は0.5〜1.5増しという結果です。
[3] 係長
係長は本調査の定義では「係の長及び係長級専門職」となっています。
[3-1] 事務係長
20代はデータ数が少なく比較できませんが、30代以降は比較可能です。
主任以下よりも企業規模による差が顕著になっています。「500人以上企業」だと3割前後増しです。
「100人以上500人未満企業」は年齢によって異なっており、年齢が上がるにつれて差が開くという結果になっています。
[3-2] 技術係長
技術も「500人以上企業」だと3割前後増しと、「500人以上企業」の給与の高さが目を引きます。
一方「100人以上500人未満企業」と「50人以上100人未満企業」とで1割程度の違いしかありません。
終わりに
企業規模によって2,3割給与が違うことが分かりました。大企業の方が給与が高いというのは誰もが認知していることですが、具体的な数字を見ると改めて大きな違いだなと感じますね。
出典
*1:mohamed HassanによるPixabayからの画像