どこにでもいる30代SEの学習ブログ

主にプログラミング関連の学習内容。読んだ本の感想や株式投資についても書いてます。

【読書】「データ分析人材になる。目指すは「ビジネストランスレーター」 」の感想

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「データ分析人材になる。 」という書籍を読んだので、感想を書いていきます。

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%86%E6%9E%90%E4%BA%BA%E6%9D%90%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%80%82-%E7%9B%AE%E6%8C%87%E3%81%99%E3%81%AF%E3%80%8C%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%80%8D-%E6%9C%A8%E7%94%B0-%E6%B5%A9%E7%90%86/dp/4296107631/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%86%E6%9E%90%E4%BA%BA%E6%9D%90%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B&qid=1616913258&sr=8-1www.amazon.co.jp

[1] データサイエンティストは目指さなくていい

そもそも、企業が求めているのは「高度なデータ分析ができるデータサイエンティスト」ではないということです。データ分析があるに越したことはありませんが、ビジネス力を持った人材を求めています。

企業はデータ分析をビジネスに役立てることを求めています。なので、全員がデータサイエンティストを目指す必要はなく「ビジネスに役立つデータ分析人材」になればいい、というのが筆者たちの主張です。

[2] 5Dフレームワーク

筆者たちの経験を元に生み出した方法論が「5Dフレームワーク」です。

  1. Demand (要求を聞く)
  2. Design (全体の絵を描く)
  3. Data (データを集める)
  4. Develop (分析する)
  5. Deploy (展開する)

[3] 筆者らの成功/失敗エピソードがリアル

Dフレームワークを作るに至った成功/失敗のエピソード集が、本書の第1章になっています。私はシステムエンジニアでありデータサイエンティストではありません。しかし、エピソードを読んでいると「ああ、こういうことある」と思うところが多々ありました。ソフトウェア開発あるあるは、データ分析にも当てはまるということでしょう。

第1章のエピソードがリアルなので、第2章以降が説得力を増していました。

[4] データ分析のノウハウ本では無い

本書にデータ分析の具体的なノウハウは載っていません。第2章は5Dフレームワークをどのように実践していけばよいか、第3章はデータ分析人材育成法であり、抽象度の高い内容になっています。

データ分析に携わった経験のない人や、直接データ分析を行わない管理職の方を想定して書かれています。

終わりに

データ分析が実際にどのように進められているのか、どのような問題が起こりがちでどのような人材が求められているのか、知るのに良い本でした。

データ分析やAIは、実態にそぐわない過度な期待を持たれがちです。ですが、実際にデータ分析をしてみると、意外と地道な作業が多かったりもします。

データサイエンティストを目指す方や、データ分析を支持する経営層や管理職の方が、データ分析の実態を把握するのに良い本ではないかと思いました。

*1:DeedsterによるPixabayからの画像