【AWS】ArmベースのEC2インスタンスt4gとt3のスペック・料金比較
昨年9月からArmベースのt4gインスタンスが利用可能になりました。同じく汎用インスタンスであるt3インスタンスはIntelベースです。
昨年はAppleのM1チップや、WindowsのCPU自社設計など大きな話題がありましたが、いずれもArmベースです。Armはすでにスマホ用CPUでシェアを握っていますが、PC向けでも勢力を拡大しつつありますね。
料金とスペック
Intelベースのt3, AMDベースのt3a, Armベースのt4の性能面を比較していきます。
お試しでよく使われる「micro」で比較します。価格は東京リージョンのものです。
インスタンスサイズ | 価格(東京リージョン) | vCPU | メモリ (GiB) | ベースラインパフォーマンス/vCPU | CPU クレジット取得/時間 | ネットワークバースト幅 (Gbps) | EBS バースト幅 (Mbps) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
t4g.micro | 0.0108USD/時間 | 2 | 1 | 10% | 12 | 最大 5 | 最大 2,085 |
t3.micro | 0.0136USD/時間 | 2 | 1 | 10% | 12 | 最大 5 | 最大 2,085 |
t3a.micro | 0.0122USD/時間 | 2 | 1 | 10% | 12 | 最大 5 | 最大 2,085 |
スペックは同じで価格が異なります。t4gとt3を比較すると、t4gの方が20%安いです。
micro以外も確認しましたが、microと同様にスペックは同じで20%安いという結果でした。micro以外の性能を見たい方は公式を参照してください。
Amazon EC2 T4g Instances - Amazon Web Services
t4g以外のArmベースインスタンス
t4g以外にもArmベースのインスタンスは存在します。a1, m6g, c6g, r6gです。
a1はArmベースのインスタンスの中では古い部類だったと記憶しています。なので、t4g, m6g, c6g, r6gで使い分けるのがよいと思います。
- お試し用途、バーストが必要ならt4g
- 汎用でバースト不要ならm6g
- 高性能CPUが必要ならc6g
- メモリ容量が必要ならr6g
t4.microは2021年末まで無料トライアル中
t4.microは750時間/月まで無料で利用できます。t3からの移行を試すには非常にありがたいです。
Amazon EC2 T4g Instances - Amazon Web Services
注意点
t3を始めとしたIntel系(x86)のインスタンスと、ライブラリのインストール方法が異なる場合があります。ソースからビルドしてインストールが必要な場合もあります。
numpy, pandas, matplotlibのインストール手順は下記記事にまとめています。
終わりに
Armは昨年、ソフトバンクからNVIDIAに売却されることで話題になりましたね。Armは業績が伸び悩んでいると言われていますが、今後どうなっていくのか楽しみです。
参考資料
下記記事はOpenSSLで実際の性能を測定しており面白い記事でした。
ARMベースのCPUをバースト利用できる「T4g」インスタンスの性能をOpenSSLで測定してみた | DevelopersIO