どこにでもいる30代SEの学習ブログ

主にプログラミング関連の学習内容。読んだ本の感想や株式投資についても書いてます。

【政府統計】e-Statの使い方(政府の統計データを見る)

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政府統計の総合窓口(e-Stat)」は政府の統計データが閲覧できるサイトです。公式の利用ガイドには次のように書かれています。

政府統計の総合窓口(e-Stat)は、各府省が公表する統計データを一つにまとめ、統計データを検索したり、地図上に表示できるなどの、たくさんの便利な機能を備えた政府統計のポータルサイトです。

職種別の平均年収、人口ピラミッド、人口密度分布といったデータを閲覧できます。

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数多くのデータがあり、様々な形式で表示したりダウンロードできます。今回はe-Statの使い方と、どのようなデータがあるのか概要をまとめました。

[1] 基本的な使い方

[1-1] データを探す

データの探し方は色々ありますが、まずは分野から探してみます。

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分野は17種類に分かれています。皆さんが想像するような主要な統計データは一通り揃っています。今回は「労働・賃金」分野の「民間給与実態統計調査」を見てみます。

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次の画面から「データベース」を選択し「年次」「2016年」と選択していくと、各統計表を選ぶ画面に進みます。

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たくさんの統計表が並んでいます。その中から「給与所得者数・給与額・税額 業種別」の「DB」を選択します。

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すると、表形式でデータが表示されます。

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[1-2] データを絞る

列が多いので、表示する列を絞り込みます。[表示項目選択]を押して項目の選択を行っていきます。

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まずは「1/3 表章項目」を「給与所得者数(年間月平均)」と「給与額(平均)」に絞ります。

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「3/3 年」は「2016年」のみに絞ります。

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これで少し見やすくなりました。

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[1-3] グラフを表示する

[グラフ表示]を押すとグラフが表示されます。ただ、このままでは分かりにくいので表示する項目を変更します。

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まずは「合計」を表示項目から外します。

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次に給与額(平均)のチェックを外し「給与所得者数(年間月平均)」のみ表示するようにします。

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これで少しは見やすくなりました。

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次は棒グラフを縦向きに変更し、業種を基準軸にします。

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これで見るに耐えうる表示になりました。製造業がもっとも人数が多く、電気・ガス・熱供給・水道業がもっとも少ないと分かります。文字が見切れているのは何とも出来ませんでした。

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同じ要領で業種ごとの給与額を見てみます。

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単位は千円です。電気・ガス・熱供給・水道業がもっとも給与が高く、800万円超えです。宿泊業・飲食サービス業がもっとも低く、150万くらいです。恐らく、パートの方も含んでいるのでしょう。

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[2] 統計ダッシュボードを使う

次は[グラフ]をクリックして、統計ダッシュボードを使います。

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統計ダッシュボードはe-Statとは別ページに飛びます。

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人口ピラミッドを表示すると、いい感じに表示されます。調査をした時点を変えたり、都道府県別に表示したりもできます。

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次は[地域の見える化]を選択し「世界と日本のすがた」を見てみます。

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2020年の各国の人口が表示されました。表示する国を選ぶことは出来ないようです。

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アニメーションを再生させて、時系列の変化を見ることもできます。

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人口以外にも「完全失業率」「国内総生産」を見ることも可能です。

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続いて「地域のレーダーチャート・ランキング」を見てみます。

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デフォルトでは東京都のレーダーが表示されます。

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表示する項目は変更できます。項目は40以上あります。

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また、各項目についてランキングを表示することもできます。

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[3] 時系列表を見る

今度は「時系列表」を見てみます。

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分野と表示できる項目が表示されます。

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項目を選択すると、時系列表が表示されました。

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[4] 統計GISを使う

続いて[地図]をクリックし「地図で見る統計」を開きます。

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中段の「地図で見る統計 (jSTAT MAP)」をクリックします。

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地図が開きました。ここから色々な作業を行っていきます。

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[4-1] 統計グラフ作成

右下の[統計図作成]をクリックするとメニューが表示されます。その中から[統計グラフ作成]を選択します。

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ダイアログが表示されますので「調査名」「年」「集計単位」を選択していきます。

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今回は「国勢調査」「2015年」「都道府県」を選択しました。その中からさらに「人口性比、密度」「密度(人口総数)」を選択し、[指標選択]をクリックします。

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すると、下段に「密度(人口総数)」が追加されます。他のデータも追加できますが今回はこの状態で[次へ]をクリックします。

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集計単位と集計範囲はそのままの状態で[集計開始]をクリックします。

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無事、都道府県ごとに人口密度が色分けされました。

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[4-2] プロット作成

次は地図上にプロットを作成します。

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プロット作成には3パターンあります。[ジオコーディング], [緯度経度付きファイル]は事前準備が必要です。今回は何も準備していないので[地図クリック]を選びました。

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プロットを作成するためにはグループが必要です。グループには複数のプロットを含むことができます。グループ名を「東京都の駅」とし、アイコンは「ピン型(青)」としました。

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[決定]を押すと、地図が再び表示され、地図上をクリックするように促されます。

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八王子駅立川駅を登録しました。プロットの作成はこれで終わりです。作成したプロットはこのあとの「エリア作成」で使います。

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[4-3] エリア作成

先ほど作成したプロット(八王子駅立川駅)から徒歩15分圏内のエリアを作成します。

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グループ名に「駅から15分圏内」を入力します。その他はデフォルトのままでも問題ありません。

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次にエリアの作成方法から「到達圏」を洗濯します。

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先ほど作成したプロットを使いたいので「到達権(プロットグループ指定)」を選択します。

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プロットグループは先ほど作成したグループ「東京都の駅」を選択します。到達圏指定は「徒歩、時速4km、15分圏」に設定します。エリア作成範囲は「すべて」としました。

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駅から15分圏内のエリアが、水色のワクで表示されました。

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[4-4] 計測

続いては「計測」で距離と面積を計測します。

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まずは、上野駅秋葉原駅の直線距離を計測します。距離計測を選択して、上野駅秋葉原駅をクリックすると「1.776km」と表示されました。

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続いて、皇居の面積を計測します。面積計測を選択して、地道に皇居周りを選択していきます。結果「2.280km2」と表示されました。実際の面積は約2.3km2らしいので、実際と近い数値になっています。

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[4-5] 選択

「選択」を使い、6-1で作成したグラフを選択します。今回はグラフ選択を使用しますが、プロットとエリアの選択も可能です。

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宮城県を選択すると、宮城県の人口密度が表示されます。表示される内容は作成したグラフの内容によって変わります。人口密度のグラフを作成したので人口密度が表示されています。

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新潟県と愛知県も選択すると、二県の人口密度が追加されました。

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[5] 都道府県・市区町村のすがた

次は[地域]をクリックし「都道府県・市区町村のすがた」を見ていきます。

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[データ表示]と[地域ランキング]とがありますが、[データ表示]の方を選択します。

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すると次の画面が表示されるので、地域選択、表示項目選択の順に行っていきます。

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地域区分は「都道府県」とし、北海道と東方地方の県を選択しました。

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表示項目選択では、年齢3区分の人口を選択しました。その中から、各区分の総人口に占める割合を選択しました。

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北海道・東北地方の、0〜14歳, 15〜64歳, 65歳以上の人口割合が表示されました。この中では秋田県がもっとも少子高齢化が進んでいます。

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グラフ表示すると視覚的に表示できます。

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グラフ表示は設定を以下のように変更しています。

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データ表示については以上です。今度は「地域ランキング」を見てみます。

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地域ランキングでは、公共スポーツ施設のランキングを確認しました。

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意外なことに北海道が1位、東京都が2位、長野県が3位でした。人口の影響を受けてはいますが、それだけでは無いようです。

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終わりに

e-Statの使い方を一通り確認しました。ここで紹介した統計データ以外にも、膨大なデータがe-Statには登録されています。

APIによるデータ取得も可能なので、様々なことに応用できそうです。

*1:200 DegreesによるPixabayからの画像